パット・ぺセニー

こんにちは、あやはなです。


昨夜はお店の中に素晴らしい音色のギターが鳴っていました。
あ、まさかあのもじゃもじゃ頭の花っぴぃは!!
彼ほど神様に愛されたギター弾きはいません!
ギター仙人、そして才能溢れるというか才能しか出て来ない素晴らしい音楽家!
パット・ペセニーさんがいらしてました!!
最近、来日されてましたね。





パット・ペセニーさん。
13歳でギターを独学で始め18歳で名門バークリー音楽院の講師になった本物の天才です。
アメリカって意味が分かりませんね。
そして芸術性の高い多くの作品でグラミー賞を20回受賞しています。
名実共に世界最高峰のギタリストだと思います。


以前、パットさんのバンド、
パット・ペセニー・グループのベスト盤が出た時に、
アルバムジャケットは荒木飛呂彦さんのイラストでした。
どうしてかなと思ってたら、
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」のエジプト編のエンディングテーマが
パットさん「Last Train Home」だったんですね。


「風景を想像させるようなペセニーのメロディとギターワークは、

 まさに旅をしている承太郎一行をイメージさせます!」

                                                                      荒木飛呂彦


そうなのです。
荒木先生の仰る通りパットさんの音楽は旅なんだと自分も思います。




パットさんはソロでも長年活動されてたパット・ぺセニー・グループでも、
沢山の素晴らしい名演を残されていますが、
個人的にはソロ名義で出されたアルバム「Secret Story 」が1番好きです。
パットさんの夢のコラージュの様な作品群ですが、
本当に壮大な音絵巻です。


以前、坂本りゅういぴさんが行きつけのNYのレストランの音楽が酷いと言って、
オリジナルのプレイリストを作成してプレゼントしたそうですが、
そのプレイリストの一曲目がこのアルバムの一曲目「Above the treetops 」でした。
どこか沖縄方面っぽいコーラス(カンボジアの聖歌だそうです)を用いた夜明けの様な曲で、
物語の始まりにはとてもぴったりな曲です。

Pat Metheny - Above the treetops
https://www.youtube.com/watch?v=u9akQXDq6ZM


ですがこれ聴きながらご飯を食べたいかと言われたら、
自分はちょっと違うかなという気もしますが、この曲を食事時に選んだ、
教授の美学と感性の奥深さがちょっと分かるような気がしないでもないです。
いえ、すいません分かったような事書いちゃいました。
個人的にはご飯時は80年代アイドルが良いです。
聖子ちゃんとか伊代ちゃんとか。


そして二曲目の「Facing West」
テーマはおそらくドリフの「ゴーウエスト」と同じだと思うんですが、
本当に素晴らしい流れる音の絵画です。
広大なアメリカ大陸を走る蒸気機関車が見えて来る様な、
野生の馬のかけっこが浮かび上がりそうな、
乾いた疾走感が本当に気持ちが良い曲で大好きです。
そしてパットさんのギターが入ってくる瞬間。
いつ聴いても気持ち良くて鳥肌が立ちます。
そしてそのまま広大な世界をどこまでも駆け巡って行きます。
まるで自分もその世界を旅している感覚に陥ります。

Pat Metheny - Facing West
https://www.youtube.com/watch?v=j8imgW-7f0M

聴いてると色々と映像が浮かんで来るアルバムです。
曲のタイトルという僅かなヒントを頼りに、
音楽に身を委ねているとパットさんの胸の中の景色が感じられるかも知れませんし、
あるいは自分自身の秘密の物語が見えて来るかも知れません。
グラミー賞コンテポラリージャズアルバム最優秀賞を獲った名盤。
形式上ジャズとかフュージョンと呼んでるだけで、
その枠には収まり切らないアルバムだと思います。
ぜひ聴いてみてください!


初めてパットさんを聴いたのは、
矢野顕子さんが彼の曲「It’s for you」をカバーした時に参加されていた時です。
お二人は何度も共演されてますね。


本当に素晴らしい作品で、
お二人のピアノとギターの掛け合いによって、曲の中に気持ちの良い風が吹き荒れています。
このままお二人ともどこかへ飛んでってしまいそうな気がする、そんな名演です。


Akiko Yano - It's for You
https://www.youtube.com/watch?v=5L0yaEG6idE


その他にもお二人で素晴らしい演奏を残しています。
矢野さん「Prayer」という曲はパットさんが作曲、矢野さんが歌詞を付けています。
というか何度もグラミー賞を獲るようなアーティスト互角に渡り合う矢野さん。
恐ろ素晴らしいですね。青森県が生んだ人間国宝です。


パットさんのバンド時代、パット・メセニー・グループも素晴らしく、
変拍子の曲も沢山あります。


こちらは印象的なコーラスがテーマになった曲。
7拍子、4拍子、あとなんだろ他にもある気がします。
次々と拍子が変わる難解な曲ですが、
音が緻密に配置されていてものすごく自然な曲に聴こえます。
まるで一流の手品師の鮮やかなトリックを見ている様です。


Pat Metheny Group - Have You Heard 
https://www.youtube.com/watch?v=7rLXS4HuCzk

こちらは11拍子という(22/8拍子とも)とってもヘンテコなリズムで、
冒頭の手拍子が本当に難しいです。
ちょっと練習して叩けたら、かなりの音楽的センスのある方だと思います。
上手く行ってもフラメンコ初心者みたいな響きで決して乗れませんが、そこはパットさん。
美しいメロディで見事な作品として完成されています。
でも歩きながらリズムを取ると多分ズッコケます。
こういう曲を聴いても荒木先生はノリノリになるんでしょうか。かなりの変態だと思います。


Pat Metheny Group - FIRST CIRCLE
https://www.youtube.com/watch?v=Xo-AUyiJBz0



そして矢野顕子さんのアルバム「Oui Oui」より、
4〜50年代に活躍されたカントリーシンガー、ハンク・ウイリアムズさんのカバー。

「I’m So Lonesome I Could Cry 」
この曲が本当〜に美しいです。

パットさんのギター矢野さんのピアノだけのアンサンブルですが、
美しすぎてとにかく泣けます。
シンプルな曲ですが数ある矢野さんのカバーもので1番好きです。
そしてパットさんの感情のこもったアコースティックギターが、
本当に素晴らしい音色を聴かせてくれます。
夏の夜にぴったりな曲です。全然季節違いますけど。
一度生でお二人の演奏を聴いてみたいとずっと思っています。


Akiko Yano - I'm So Lonesome I Could Cry
https://www.youtube.com/watch?v=TqDXTZtfN-o


パット・ペセニーさん。
確実に知らない世界を魅せてくれる素晴らしいアーティストです。
10代の頃、バイクで岩手県まで行くほど宮沢賢治さんが大好きでしたが、
パットさんを聴いていると宮沢賢治さんの作品をよく思い出します。
パット・ぺセニーさん宮沢賢治さんは自分の中でリンクしている様です。
きっと同じ成分が含まれているんだと思います。






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