深沢小さな美術館

 

こんにちは、あやはなです。


ちょっと前にたまたまEテレを観てたらえらく懐かしい番組をやってました。
「プリンプリン物語」という人形劇なのですが、
「ひょっこりひょうたん島」同様、名前は知ってるけどリアルタイムでは観てませんでした。
観てたのかも知れないけどあまり覚えてない感じです。
今になって拝見して、この頃の人形劇の人形はよく出来てるよなと見入ってしまいました。


観ながら声優が石川ひとみさんだとか話していて気になって色々調べていたら、
なんとプリンプリン物語人形を制作してらしたアーティスト、
友永詔三(ともながあきみつ)さんの美術館東京はあきる野市にあるとのこと。
ずっと行こう行こうと思いながらも冬季は休業中でしたので行けませんでしたが、
やっと4月になって開館したとの事で行って来ました。





予報と違って厚い雲が広がっていましたが、
思い立ったが吉日。行ってみましょう。
新宿から中央道に乗って八王子まで。
空いてたので30分ほどで着いてしまいました。意外と近い。
ここから一般道を走ります。


もう30年振りくらいにこっち方面に来ました。
その時は秋川渓谷でバーベキューをしてましたが、
川でスイカを冷やしていると流されたみたいで、
気付いたら川下のグループがキャッチして食べてた、
という悲しい思い出があります。名前書いておけば良かったです。


秋川沿いに走っていると本当に長閑な里山に入って行きます。
すごく空気が良いですね。
新宿から小1時間走っただけで、
同じ東京でもこんなに違うんだなと感心してしまいます。


途中、花桃が咲き乱れていてとてもキレイでした。


そして長閑な山道を10分ほど走ると到着しました。
こちらが今回の目的地「深沢小さな美術館」の入り口です。


謎のトーテムポール。期待が高まりますね。


こちらの美術館山の斜面を切り拓いて建てられているので、
おそらく元々植っていたであろう雑木を活かしたアプローチがキレイですね。
高低差のある設計がとても面白いです。
ここだけでセンスを感じます。

植栽の足し算と引き算が見事ですね



そして入り口に到着
なんでしょう、この森の小人の家は?


屋根にも木が生えちゃってますね。素晴らしい。


玄関に入り靴を脱いでスリッパをお借りします。
振り返るとこんな入り口です。

う〜ん…これは…!

そしてお部屋の中に入ると…
おぉ、大きなキノコの照明が!


う〜ん、モゾモゾしてきます…



そして入ってすぐのケースの中にプリンプリンさんが!


おぉ、やっと会えました。
首の角度のせいかちょっと眠そうです。

いや良い作品だなとは思ってましたけど、
細部に至るデザインや装飾品が素晴らしいですね。
実物はまるで観音像ではないですが完璧な調和を持った作品でした。
思わず唸りました。

お顔のアップ。
まつ毛はホロホロ鳥の羽根なんだそうです。


あらゆる角度から激写してきました。
う〜ん美しい。


プリンプリン物語はインドの叙事詩「ラーマーヤナ」をモチーフに制作されてるそうで、
この人形の装飾や生地などはすべてインドから調達したものだそうです。


さっきから唸ってばかりですが、
実は人形とか彫刻やオブジェってそれほど興味がないというか、
作者の心象に辿り着くまでに飽きてしまうというか観てもピンと来ないタイプなんですが、
こちらの友永さんの作品群や展示の仕方はどれもすんなりと入って来るというか、
心の底から素晴らしいなという感想しか出て来ませんでした。


どちらかというと人形って怖いイメージがありましたが、
これらの作品はどれも友永先生の美意識とユニークな魂が息づいてる気がしました。
そしてどれも自立した個性を持ってらっしゃるがゆえに、
安心して観ていられるのかなと思いました。


こちらは非常に感銘を受けたというか、
かっこよすぎて痺れました。


アンバランスさが完璧でした。
表情も良いですね。

シュールな作品どこかユーモラスで、
アーティストとしてのセンスを感じますね。


魚が下駄はいてます。

そして圧巻のプリンプリンオールスターズ!


とにかくすごい迫力。



何体あるんでしょう?


この表情。ちょっとずるそうで、
ちょっとおっちょこちょいな性格が顔に出てますね。


表情がどれもすごいです。
で、これらがこまかく動くんですからもっとすごい。


こんな箱庭的な作品も面白いです。







木の温もりを生かした遊び心に溢れる作品たち。
全体的な作品のバランスがすごく良いですね。
ちゃんと収まってるというか。
う〜ん、すごいなとまた唸りました。


絵も良いですね。



こういう芸術家は絵描いても皆さんお上手ですよね。
以前、長野の安曇野市ステンレスを溶接して巨大な昆虫を制作してる方がいらして、
アトリエに見学しに行った事がありますが、
ご本人にお会いしてスケッチ集を見せてくださいましたが、
とんでもなく精密なスケッチで驚いた事があります。


今回、友永さんにはお会い出来なかったですが、
奥様がいらっしゃったので少しお話しましたが、
建物やお庭、全てにおいて友永さんがデザインして作業されてると聞いて、
さらにすごいなと感心してしまいました。
作品を収める建物までデザインして制作してるんですね。


「本人は作業が楽しくて仕方がないみたいだったけど、
 私は有無を言わさず手伝わされてたんですよ」


と楽しそうにお話しておられました。
楽しいでしょうねリアルマインクラフトやってる様なもんですもんね。


お部屋の窓を開けると…


なんという景色。
鯉も丸々としていてお元気でした。



ドアも可愛い。
けど向こうから丸見え。


このコーナーは背景含め美しすぎました。
なんちゅうメルヘンコーナー。

こんな素敵なテラスもありました。


こんなテラスでコーヒー飲んでシガール食べてたら幸せですね。
本当は喫茶もやってたみたいですが、
今は奥様一人なのでそこまで手が回らないそうです。


そして一つだけ作品が販売されていました...!!


気になるお値段は...
うん、見なかった事にしましょう。


建物も作品もお庭も、
どこを観ても素晴らしいセンスに溢れている美術館でした。
そして奥様のお花もお上手。


シャガと山吹。
やっぱりセンスが良いですね。


本当に全部紹介したくなるほど、
すべての作品が素晴らしかったです。


行くまでの道中を含め全てにおいて、
個人的に感動してしまった美術館でした。
行って絶対に損しない美術館ですので、ぜひ一度訪れてみてください。
あやミシュラン三つ星美術館に認定したいと思います。
とっても大満足な訪問でした。


こちらの美術館はJR武蔵五日市駅より3キロ。
バスはないそうなのでタクシーだと早いそうです。
でも行くまでの道のりも長閑で景色が良いので、
健脚の方のんびり歩いて行かれても楽しいと思います。
標高が高いので今の時期でも桜や花桃が咲いていましたし、
今の季節は新緑が綺麗です。


深沢小さな美術館 - 魅力あふれる森に囲まれた東京のアートスポット
https://matcha-jp.com/jp/7263



そして美術館のそばに「山抱きの大樫」という見事な大樹があります。
少し山道を15分ほど歩くとあります。


本当の山道なので歩きやすい靴で。


そして運動不足の身体が悲鳴を上げ始めた頃...




おぉまるで巨大な岩に鎮座されてる様な風貌。
実際に見るとジブリ感あります。


気が良いのは間違いないです。


深沢小さな美術館を訪れた際は、
ぜひご一緒に周ってみてください!


そして最後は、
すべての人に贈る友永先生の素晴らしいお言葉。



最後までお読み頂きありがとうございます。




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