青森の天才たち


8月18日 晴れ



今日ハ東京へ帰ル日ダヨ。
ケド帰リノ電車マデ時間ガアッタカラ昔ノオ家ヲ見ニ行ッタダヨ!
ソシテ奈良ミチサンノ絵モ見タダヨ!


奈良美智(ならよしとも)さんです。
最初そう読んでましたけど。






青森県といえば、
矢野顕子さん淡谷のりこさん奈良美智さんです。
いやいやまだまだいらして、
棟方志功さん太宰治さん寺山修司さんなんかもそうですね。
ナンピー関さんも。
そして忘れてはいけない吉幾三さん。
ビックネーム多いですね。


奈良美智さんの作品はぜひ見たかったので青森県立美術館に行って来ました。
その前に三内丸山遺跡を見学しました。




こちらは巨大な縄文時代の集落が発掘された場所ですが、
実際すごく広い遺跡でした。東京ドームと同じくらいだそうです。


広大な集落。今も発掘作業は進められています。


すごく貴重な遺跡ですが東京でこれが見つかったらあっという間に埋められますね。
青森という広大な土地があるからこその遺跡です。


何気ないこの道も5000年前からあるそうです。
縄文人の歩いた道。


巨大な建物。当時の公民館みたいなものでしょうか。

内部はこんな感じになっています。
500人規模のライブハウスといった所でしょうか。

謎の櫓。かなり大きいです。
詳しい存在理由は分かっていないそうですが、
物見櫓、祭祀場など色々な説があるみたいです。


高床式倉庫

ボランティアガイドさんの説明を受けながら周りましたが、
何か縄文時代ってすごく良い雰囲気の時代なんだなという気がしました。
江戸時代の方が惹かれますが、
縄文時代牧歌的な部分家族の絆がより感じられる時代な気がします。
そして未知のモノに対する恐れから、あらゆるものに対しての謙虚な姿勢も感じました。


ただ土偶は宇宙人にしか見えません。
いくらなんでも人間をあんな風にデフォルメするなんて、
縄文人はみんなピカソなのかと思いますね。


こちらではゴザを敷いて木の実齧りながらのんびりすれば、
もっとこの時代の世界観に入り込めるのかなと思いました。
すごく良い所でした。





そしてすぐ側にある青森県立美術館に向かいます。
きれいな公園の中にあります。
こちらがすごいボリュームでした。
割と流して見ましたがそれでも2時間は掛かりました。




入ってすぐに現れるアレコホール。
シャガールさんが描いたバレエ「アレコ」の、
舞台背景に使われた大きな作品が展示されています。



でかい…とにかくでかいです。


右下の人物と比べるとデカさが分かりますね。


千葉県川村美術館にあるロスコルームに匹敵する大きさというか、
おそらくそれより大きいです。迫力がありますね。



自分も3歳からバレエを習ってませんので作品の前でヒゲダンスを踊って来ました。



そして今や青森を代表するアーティスト、
奈良美智さんの展示。
個展は終わってましたが結構な量の作品がありました。
こんなに大きな絵だったんだと意外でした。








粘土の作品。目の造形がすごいですね。


奈良さんの作品は、
通り過ぎた時代のカルチャーから取り入れたものや、
ご本人の心の中にある絵にしたいフワフワとしたものが感じられて
やっぱり他人には真似出来ないのかなと感じました。
ただただセンスがずば抜けてるなと思います。


フラフラガーデン。
キモ可愛いですね。




残念ながら1番見たかった「Midnight Tears」は展示されていませんでした。
いつかどこかで出会えるのを楽しみにしましょう。



お次は青森が産んだ天才版画家、棟方志功さんの展示。
さすが「我がはゴッホになる」と言ったお方です。






力強い線と溢れるような色彩たちが、
どの作品からも遠慮なく天才の気を浴びせて来ます。
わぁすごいなとたじろぎました。






よく見るといろはが書かれていますが、
ひらがな一字でここまでノリノリで彫れるのはすごいですね。


そしてこちらも大きくて迫力があります。
これを受け止められる人っているのかなと思うほど、
作品の目の前に立つと才能の塊が突進してくる感じです。
ピカソでもよろめくのではないでしょうか。



大胆で独創的で色鮮やかで、
かなり観る方も気合いを入れない気押されてしまうなと思いました。


このお写真はすごく良いですよね。
まさに集中力の鬼。






他にも青森の写真家、小島一郎さんの作品が沢山ありました。
何気ない農村の風景人物を撮ってる方ですが、
まるでミレーの作品のようだったり本当に素晴らしかったです。
重厚な作風ですが構図が独特で何より暖かい視点を感じる素晴らしい作品ばかりでした。
作品を見ているとあらゆる感情を掻き立てられます。

全然存じ上げない方でしたがすごくファンになりました。
とても良い作品が多かったです。


ここまでの常設展だけでもすごいボリュームです。
その他に企画展もやっています。
2時間あれば大体見れるかなと思ってましたが、全然足りませんでした。
ゆっくり鑑賞してたら丸一日は掛かりますね。
もうちょっとゆっくり見たかったですが、
帰りの新幹線の時間もあるので泣く泣く飛ばした展示もありました。


絵やアートがお好きな方はぜひ丸一日お時間を取ってください。
素晴らしい時間が過ごせると思います。


そして最後に青森で1番会いたかった「あおもり犬」
展示されてる場所まで結構歩くんですが...

いました!
でかい。そして可愛い。





やっぱり線がシンプルで可愛いですね。そして少し哀しい。
奈良美智さんのエッセンスが詰まった「あおもり犬」でした。


というわけで帰りは新青森駅からはやぶさに乗って帰りました。
とにかく歩いて歩いた5日間でしたが、
沢山の美しいものに出会えたとても良い旅になりました。
函館青森もまだ見てない場所、美味しいものがいっぱいです。
またいつか訪れたいなと思いました。


これにて花っぴぃの旅にっきはおしまい。
お読み頂きありがとうございます。










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