こんにちは、あやはなです。
第74回里山探険隊。
今回は千葉県は匝瑳市(そうさ)に行って来ました。
千葉県も大好きです。海も魚も自然もあります。
というか本当は鎌倉だの熱海だの行きたいのですが、
人気観光地はとにかく人が多くて渋滞もすごいしで行けないだけです。
千葉県は帰りのアクアライン以外は大抵どこも空いてるので好きです。
それに人知れず魅力的な場所がいっぱいです。
今回の目的は匝瑳市にあるという、
ずっと気になっていた「安久山の大シイ(あぐやまのおおしい)」という、
巨大樹に会いに行こうと思います。
匝瑳市は都内から向かうと成田のちょっと先です。
九十九里浜にも面していて、海も山もある良いところです。
起きて首都高から東関道に乗りましたが、
さすがは3連休なのか船橋辺りまでちょっと混んでいました。
よく考えたらディズニーランドの通り道ですね。
酒々井IC(しすい)まで大体2時間は掛かりました。
そしてまずはご飯をと向かった先は、
シュウマイの福玉(ふくたま)さん。名前が可愛いですね。
Googleマップで見て気になっていましたが、
田んぼの真ん中の集落というとんでもない場所にあります。
田んぼの真ん中を通り到着。
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撮り忘れちゃったのでGoogleマップより |
昭和の喫茶店の様な入り口で少し不安になりましたが、
扉を開けて迎えてくださった女将さんを見て、
「あぁここは絶対美味しい」と確信しました。
上手く言えませんが少しふっくらされて、お料理が上手な方のオーラが見えました。
料理に並々ならぬ情熱を持った方のオーラです。
みんなに美味しいものを食べさせたいと顔に描いてあるタイプの方です。
定番のランチを2種類頼みましたが、
出て来たお料理はやっぱり最高でした。
おそらくご主人が台湾の方だと思いますが、
本格的過ぎる飲茶が沢山出て来ました。
お野菜と豚肉の蒸したものが地元の朝取りのお野菜と地元特産豚が使われていて、
本当に素材の旨みが充満しています。
シュウマイも玉ねぎなどのつなぎを一切使わないお肉ぎっしりでぷりぷりの一品。
黒酢か自家製ラー油で頂きますが、どっちも美味しいけどラー油が絶品でした。
口の中で香りが花開く感じがたまりません。
ワンタン入りのスープも絶品。このスープでラーメン食べたら最高だなと思いました。
そして烏龍茶も鉄観音の香りが素晴らしい。
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蒸しただけのお肉がとても甘い! |
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ボリュームがすごいと知らなかったので頼み過ぎました。 でも1人1500円!信じられません。 都内なら倍以上はしますね。 |
お会計時にとても美味しかったとお礼を伝えて、
「このお店が街中にあったら凄い事になりますね」と言うと、
ご両親の介護をしながら営業している為、金土日しか開けられないんだそうで。
いやこれだけ色々と仕込みもして介護もされてるなんて頭が下がりますが、
これからも美味しいお料理を作り続けて貰いたいなと思いました。
本当に何でこんな場所にこんな名店が?という感想しかありません。
もう匝瑳市の名物はシュウマイで決まりです。
近くにあったら週3で通います。
シュウマイの福玉
https://maps.app.goo.gl/xAGX7CuhNibNrvf27
大満足してお店を出て、
まずは近くの飯高檀林(いいだかだんりん)へ向かいました。
飯高寺(はんごうじ)というお寺の別称です。
なぜお寺だと読み方が違うのでしょう。
小高い山の上にあります。
約500年前に開かれた日蓮宗の僧侶の学問所ですが、
その機能は19世紀に入って立正大学に引き継がれ、
日本最古の大学と呼ばれているそうです。
この近くの日本寺という所にも中村檀林という場所があったり、
この辺は昔はアカデミックな土地だったみたいですね。
駐車場から結構急な坂道を歩いて行きます。
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てくてくと500メートルほど歩きます。 |
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鬱蒼とした竹のトンネルをくぐったりしていると... |
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かっこいい総門が見えてきました。 |
ちなみにこの階段、振り返るとほぼ崖です。
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踏み外したら擦り傷じゃ済まなそうですね |
そして上に上がると…
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おぉ、ものすごく雰囲気がありますね。 |
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周りが大きな杉に囲まれていて空気が良いです。 |
このあたりはよく時代劇の撮影にも使われているそうです。
侍のコスプレをしてくれば良かったです。
両側の杉の木が立派過ぎて思わず見上げてしまいますが、
有名な長野県の戸隠神社の杉並木の雰囲気に似てます。
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朽ちた大木の跡。 これは誰もが中に吸い込まれてしまうやつですね。 |
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奥に本堂が見えてきました。凛としてきました。 |
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立派で大きな本堂。 手前に大きな枝垂れ桜があります。春はもっと絵になりそうです。
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それにしても誰もいません。こんなに素敵な場所なのに。
だから千葉県が好きです。
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本堂の裏にはこのような渡り廊下があって... |
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こちらの建物に繋がっています。 なんでしょう宿泊所でしょうか。
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苔むした通路がいい雰囲気でした。 |
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本堂の入り口の大きな廊下。 |
広々とした本堂と鐘楼、鼓楼、
それと裏手に家屋があるだけのすごくシンプルな場所ですが、
これくらいスッキリしてると勉強も捗りそうですね。
往時の秀才達が集まって勉学に励む姿を想像すると、
少し身が引き締まる思いでした。今だけですが。
全体的に凛とした雰囲気でとても清々しい場所でした。
千葉県の重要文化財になっています。
それでは、近くに飯高神社もあるので行ってみます。
こちらは創建は約千年前で、
300年前に建築された本殿や玉垣に施された彫刻が素晴らしく、
同じく県の重要文化財になっています。
なのですが...
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妙福寺というお寺さんの門を抜けると... |
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神社の鳥居が現れます。 また結構急な階段です。 |
そしてとても歪んでます。
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ガタガタです。 |
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これではお年寄りは危ないですね。 |
ちなみにこちらは朝ドラ「らんまん」のロケ地だったらしいです。
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登り切ると拝殿が見えてきました。 ですが見慣れない棒が... |
痛みがひど過ぎて、相当朽ち始めています。
基礎がもうダメなのかつっかえ棒で支えてる状況です。
現在も見事な彫刻は見れますが彩色はすっかり剥げ落ちて、
往時の輝きはありません。
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かなり痛んでますね。 |
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彫刻は細く素晴らしいです。 |
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中国の説話にもとづく二十四孝をテーマに彫られています。
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これよく見ると構図がめちゃくちゃ変態的ですね。 掘った方の頭の中はすごそうです。 |
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パッと見、立派ですがボロボロです。 |
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落ちた装飾がとりあえず放置されています。 |
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重症ですね。ただ支えてあるだけです。
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本殿。本来は垣根があり入れない場所ですが、 もう扉が朽ち果てて倒れてるので出入り自由です。 |
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狛犬さんも心なしか元気がないですね。 |
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床下の組み物も本当に立派です。 |
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軒下の組み物も彫刻もすごいです。 千葉には有名な天才彫刻家「波の伊八」さんが住んでたので、 他の神社仏閣を見てもそうなのですが、 彫刻文化はかなりハイレベルな気がします。 |
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でもつっかえ棒で立っているだけ。 次の台風ではもう持たない感じがします。 |
いやはや、これを一から建て替え直すとなると、
日光の陽明門の修繕と同じくらい掛かりそうですね。
往時の輝きを見てみたい気がしますが、
氏子さんの減少により再建は難しい感じだそうです。
最後に見れて良かったとも思いますが、
こういう歴史の終わりに立ち会うのは少し切ないですね。
いつか氏子の中にビル・ゲイツが生まれるのを待つしかないです。
でもこの辺一帯は大きな里山自然散策路になっていて、
道も整備されていますし、のんびりと自然の中を歩けてとても良い場所でした。
やっぱり自然の中を歩くと良い気分転換になりますね。
ちょっと長くなってしまったので、その2に続きます。
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